千葉県香取市佐原の漢方薬局の歴史と沿革

  • 電話:0478-52-2570 9:30〜18:00(日曜・祝日不定休)電話:0478-52-2570 9:30〜18:00(日曜・祝日不定休)
  • お問い合わせ

オガワ薬局の歴史と沿革

オガワ薬局の歴史

当薬局は明治時代に開設以来、薬剤師4代、今年で130年になりますが、薬局になる以前は漢方医として、江戸後期の天明年間から明治18年まで、これも4代、約100年間、医院を開業しておりました。

その漢方医の初代は、初めて日本の実測地図を作った佐原の伊能忠敬の主治医でもあり、全国を測量して歩いた忠敬が、その滞在先から自宅に宛てた手紙にも「小川先生によろしく」という言葉が度々見られ、その親交が伺えます。漢方医二代目は、ある有名な藩主の奥方様の不妊症を治療し、お世継ぎが生まれた等、代々の治験や、いろいろなエピソードが今に伝わっております。この漢方医4代の時代まで含めますと、当家と漢方薬とのつながりは8代220年以上に及びます。
さて薬局としての創業は明治19年(1886年)、薬剤師免許は全国第2号、日本で最も古い薬局のうちの一軒です。

薬局初代・小川欽一郎は、明治18年(1885年)薬舗開業試験合格、同22年(1889年)初めて薬剤師となり、7種類の家伝薬をはじめとし、各種医薬品を取り扱いました。中でも、明治21年官許(認可)の家伝薬処方「小川胃病丸」は、国内はもとより、台南(台湾)や重慶(中国)にまで販路をもち、当時、国内国外のお客様に広く愛用されました(現在は販売しておりません)。

薬局二代目は昭和15~21年と24~28年の二回、千葉県薬剤師会会長を務め、業界の発展に尽力しました。

三代目は第二次大戦中、陸軍の薬剤官として、人類初の抗生物質ペニシリンの国内での開発に携わりました。ドイツ軍の軍医将校から直接受領した菌株を千葉陸軍病院に持ち帰り培養、そして日本で初めて量産に成功。当時南方、マリアナ方面から次々に後送されて来る数多くの負傷兵の命を救う事が出来たといいます。戦後は実家である当薬局を継ぎました。

そして、現在は四代目の代です。

以来、薬局としての通常の業務であります一般医薬品の販売や処方箋調剤等と共に、先祖伝来の素晴らしい漢方の医学を新しい形で現代に応用し、一人でも多くの、お身体の不調に苦しむ方々に良くなって頂きたいと思い、日々研究に邁進しております。

初代 小川玄喜
漢方医 創業者
明和5年(1768)生
佐原と江戸(本所扇橋)で医院(小川好生館)開業
  • 文化年間
    -1805年頃

    伊能忠敬(1745~1818)の主治医をつとめる。

二代 小川金斎(秀一)
漢方医
享和3年(1803)生
佐原と江戸(本所扇橋)で医院(小川好生館)開業
  • 文政11年頃
    -1828年頃

    東北地方のある有名な藩の、藩主の奥方様が子供に恵まれないため、金斎を召して診察を依頼される。治療の結果お世継ぎが生まれる(この奥方様は徳川将軍家ゆかりのお姫様である)。

三代 小川金斎(佳年)
漢方医
文政元年(1818)生
佐原で医院(小川好生館)開業
産科・婦人科
  • 文久2年
    -1862年

    日本でコレラ流行。
    金斎(佳年)はこの時、家方(疫病の小川家家伝処方)「萆撥圓(ヒハツエン)」を使用し多くの患者を救った。

四代 小川坦三
漢方医・漢学者
天保14年(1843)生
佐原で医院(小川好生館)開業
  • 元治元年
    -1864年

    医学を将軍家の侍医尾台元逸に学び、その塾頭代をつとめる。
    漢学を幕府の儒官林学斎に学ぶ。

  • 明治3年
    -1870年

    医業のかたわら漢学塾を開き、地元の子弟に教えた。

五代 小川欽一郎
薬剤師(薬剤師名簿登録番号第2号)
明治2年(1869)生
  • 明治18年9月
    -1885年

    薬舗開業試験に合格
     

  • 同年11月

    内務卿より免許状を下附される。
     

  • 明治19年
    -1886年

    小川薬舗開業
     

  • 明治21年
    -1888年

    「小川胃病丸」官許
    小川胃病丸本舗として販売を始める。
    後年台湾や中国・重慶まで販路を拡大する。

  • 明治22年
    -1889年

    法律第10号44条により薬剤師の資格を取得。
    「薬剤師小川欽一郎商店」と改称。

  • 明治26年
    -1893年

    薬剤師名簿に第2号を以て登録される(日本で2番目)。

六代 小川欽一郎(五兵衛)
薬剤師(薬剤師名簿登録番号第6487号)
明治26年(1893)生
小川好生堂薬局開局
  • 昭和15年
    -1940年

    昭和15~21年 千葉県薬剤師会会長を務める
     

  • 昭和24年
    -1949年

    昭和24~28年 千葉県薬剤師会会長を務める
     

  • 昭和26年
    -1951年

    佐原商工会議所を設立 初代会頭に就任

七代 小川欽一郎(好一)
薬剤師(薬剤師名簿登録番号第39790号)
大正7年(1918)生
  • 昭和19年
    -1944年

    第二次大戦中、陸軍の薬剤将校として、千葉陸軍病院において人類初の抗生物質ペニシリンの培養・量産に日本で初めて成功する。詳しくはこちらをご覧ください

    藤江陸軍大将より賞詞を頂戴する。

  • 昭和20年
    -1945年

    本土決戦に備えて、佐原陸軍野戦病院の設立委員長として設営に尽力するも終戦となり、小川好生堂薬局を継ぐ。

八代 小川裕好
薬剤師 (薬剤師名簿登録番号第180862号)
昭和32年(1957)生
現当主
  • 平成3年
    -1991年

    (有)オガワ薬局小川好生堂漢方 設立
     

  • 平成18年
    -2006年

    香取郡市薬剤師会会長に就任

ページの先頭へ